ベストな筋トレ頻度を今日は解説していきたいと思います。
ベストのトレーニング頻度は?4つの研究
トレーニング頻度の違いは筋肉にどんな影響を与えるのか。トレーニーの中には、週1でトレーニングをしている人がいれば、週3でトレーニングをしている人もいます。トレーニングしすぎてもオーバートレーニングになりかねない。
この疑問を解決するために行われたメタ分析(4つの研究)を解説していきたいと思います。
The Effects of Resistance Training Frequency On Muscle Hypertrophy And Strength In Healthy Trained Individuals: Literature Review
「トレーニング頻度がもたらす筋力と筋肥大への影響」
週3回 VS 週1回
研究① Schoenfeld (2014)
2014年にションフェルドさんによって行われた研究です。被験者(18−35歳の男性・平均筋トレ歴4.2年)を二つのグループに分けて、実験しました。
パワーリフティングスタイル
・1セットにつき3レップ・インターバル3分
・各セッションで全身を鍛える
ボディビルディングスタイル
・1セットにつき10レップ・インターバル1分30秒
・胸・背中・脚を週に1回ずつ鍛える。
全身の筋肉の太さ(筋肥大)において、大きな差はありませんでした。
筋肉の強さ(筋力)において、パワーリフティングスタイルでトレーニングを行ったグループが、大きな進歩を得ました。
筋肥大に関しては筋トレの頻度の違いが現れませんでした。しかし、パワーリフティングスタイルのトレーニングでは、各部位を週に3回鍛えていて、頻度が高かったです。そのため、筋トレの頻度を高めることで筋力アップを見込むことができます。
研究② Schoenfeld (2015)
20人のトレーニング経験豊富な男性(19~29歳)を対象に行った実験です。グループ1は、スプリット式(週に1回)のトレーニングを行いました。グループ2は、1週間に2回トレーニングを行いました。
・週に2回のグループの方が、筋肥大の効果が大きかった。週2→ 6.5%増 週1→ 4.4%増
・ベンチプレスとスクワットの1RMテストにおいて、週2の方が良い結果が出ました。
今回の検証では、トレーニング経験が豊富な方々を対象に行われました。トレーニングをするときは、頻度を高めることで筋肉のサイズと筋力の両方の向上を見込むことができます。
研究③ Ratamess(2003年)
オーバーリーチングに関しての研究です。
オーバーリーチングとは、短期間の間に高強度高頻度高ボリュームでトレーニングを行うこと。約1〜2週間持続することで、筋肥大と筋力アップを狙うことができます。
初めの2週間は、低強度高重量のトレーニング行い、その後の4週間は週に2回、1回のトレーニングにつき5種目を行ってもらい、オーバーリーチフェイズに備える期間を計6週間設けました。
3〜6週目の4週間は、オーバーリーチフェイズの4週間の比較対象になります。
7〜10週目の4週間はオーバーリーチフェイズです。各主要筋群を一週間に5回鍛えます。これを4週間続けました。
初めは、オーバートレーニングにより筋力が低下していきました。ですが面白いのが、高頻度の刺激に慣れた筋肉は、2週間目・3週間目・4週間めにおいて、「筋力」の大きな向上が見られました。筋肥大に関しては言及されていません。
さらに、準備期間の4週間と比較した時に、筋力の成長率は明らかにオーバーリーチフェイずの方が高かったのです。1RMの記録更新は、2週目から順調に向上したといいます。
高頻度高強度トレーニングは、コンディション次第では、アスリート向けのトレーニング言えるでしょう。また、一般的なトレーニーに取っても、マンネリ打破としてこのオーバーリーチングを利用できると思います。ですが、高頻度高強度トレーニングをするときは、その前は関節を休める期間を最低でも1週間は設けるべきでしょう。この実験でも、オーバーリーチングフェイズ前には、週に2回のトレーニングに抑えています。
高頻度だとオーバートレーニングで筋肉が退化すると言われていますが、2週目からは筋肉が刺激に慣れて、徐々に成長してくという研究結果です。エブリベンチなどのパワーリフティングのトレーニングスタイルが正当化されるような検証です。
つまり、筋トレ頻度が高いことで、筋肉は成長できる。
研究④ Mclester(2000年)
ウェイトリフティング(スポーツ)における研究です。一つのグループは、週1、各種目3セットを限界までトレーニングするグループです。もう一つのグループは週3、各種目1セットを限界までトレーニングするグループです。
二つ目のグループの方が、トレーニング頻度が高いです。週3だから。
◉結果
週に1回のグループは、62パーセントの成長率をマークしました。ですが、週に3回のグループは、効果的な筋肥大だけでなく、筋力でももう一つのグループよりも高い成長率が出ました。
◉ まとめ
この検証で言えることは、週に1度の高強度トレーニングをするよりも、低強度のトレーニングを高頻度で行う方が筋肥大と筋力の両方に効果的だということです。
高強度のトレーニングを小分けにしようってことです。
まとめ
4つの研究を紹介しました。筋トレには「超回復」があり、ある程度の休息時間が必要だとされています。そして、48〜72時間と言われています。ですが、この説を覆すような結果になっています。4つの研究すべてが、高頻度のトレーニングにおいて、筋肉の成長が見られましたのです。
4つの研究からわかること。
ポイント① 強度10の筋トレを週1で行っている人は、強度3の筋トレを週3で行った方が筋肥大にも筋力アップにも効果的。
ポイント② 筋トレの頻度を高めた時、はじめは筋力の低下などが見られるかもしれないが、刺激に慣れてくると向上するようになる。(ホメオスタシス)
管理人的見解: ボディビルディングスタイル(各部位週1)は薬物使用者のトレーニング法だと思う。ボディビルダーは週1でトレーニングする人が多いが、薬物使用者とナチュラルのトレーニング方法は全く異なることを知らなければいけない。
参考文献↓
https://pdfs.semanticscholar.org/6935/9afb62d5cf71dca59e31337e1feb7a00e725.pdf
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